『日本百名山』

日本百名山 (新潮文庫)

日本百名山 (新潮文庫)

ホノルルを目指して、などと、本当に少しずつ走り始めたが、走りこむほどに、体力がついてくるような気がする。
書架の、深田久弥の『日本百名山』が目に留まった。いつもと同じ風景の書架から、ある本にふと呼ばれることがある。自分のなかに何かが醸成され、ある閾値を超えると、本を手にする行動に出る。書店でも本に呼ばれる出会いがある。
いままで、とても山に登るだけの元気はなかった。僕には多少なりとも自然への畏怖もあって、体力が弱っているのに山なんてとてもとてもという気持ちがあった。しかし、実のところ、それは準備もそこそこに飛び出していく情熱的な「若さ」がなくなっていたわけであるが。
いままで見過ごしていた書架の本を手にとるようにさせたのはなんだろう。それは体力が少しはついてきたことの表れだろうか。だとするとうれしい。
体の変化が認識を変えていく。

たしか昭文社が出した『日本200名山』という本もあったような記憶があるが、今の書架にはみあたらない。そのうち出てくるだろう。

∇ちょっと息が続くようになったからといって、いまにもエベレストにでも登れる体力がついたと思い込むのは勝手だけれど、ポキリと折れるならもうちょっと先に行ってからでもいいかな